三井不動産が手掛けるプロジェクトに関して、技術支援を行なうのがプロジェクト推進部の主な役割です。具体的には三井不動産の基準に合わせた設計の監修や、設計者と施工者の間に立ってプロジェクトの進行をマネジメントするのが主業務です。入社から丸10年が経ちますが、手掛けるプロジェクトはますます大規模化し、また、新たな技術が次々に登場することから、今も発見と勉強の毎日を送っています。
とりわけ昨今のコロナ禍は、ビルや商業施設の設計面に新しいニーズをたくさんもたらしました。空調による換気システムや非接触デバイスなど、感染拡大防止のために求められ機能は枚挙に暇がなく、アフターコロナの人々の行動様式を想像すれば、それらは今後も恒常的に必要とされる技術となるはず。実はITは苦手分野なのですが、想像力を振り絞ってキャッチアップするよう努めています。
前職ではゼネコンで意匠設計を担当していたので、三井不動産エンジニアリングへ来てからは当然、業務の内容も大きく変わりました。三井不動産グループが手掛ける高品質、高仕様の大型案件に携われることはもちろんですが、何よりひとつの建物を造って終わりではなく、竣工から5年後、10年後にフィードバックが得られることは、私自身にとっても大きな学びの機会になっています。
AIなどの先端技術が発展したとはいえ、建物を造るのは人であり、それを使うのも人です。その施設が実際に使われることで、具体的にどのような課題や改善点が発生したのか。時代の変化によって、何が求められるようになったのか。運用を経たからこそ得られた情報がつぶさに共有されることで、本当の意味で“人に優しい”建物を造る知見が育まれるのだと実感しています。
ある時期から、家庭や自分のワークライフバランスを重視するようになりました。そこで、それまでの経験を生かして新たな環境で働くことができないかと模索し始めたところ、縁あって入社することになったのがこの三井不動産エンジニアリングでした。
即戦力の人材が集まった組織でありながら、ピリピリしたムードはまったくなく、働きやすい環境を与えていただいています。この10年、ワークライフバランスも非常に良好で、公私のメリハリがつけられるようになった半面、頑張ったら頑張っただけ認めてもらえる土壌があるので、モチベーションも高まっています。
まだまだ勉強しなければならないことは山積みですが、引き続き知識を蓄えながら、できるだけ広い視野で物事を俯瞰できるよう、自分を磨いていきたいと思います。