前職の設計事務所では19年間にわたり意匠設計・設計監理に携わり、コスト業務も経験しました。「コスト面のプロフェッショナルとして、もっと成長できる環境があるはず」という思いから専門性を極めるべく三井不動産エンジニアリングに入社しました。
現在はデベロッパー側の立場で、三井不動産のプロジェクトを適正価格で発注するための支援を担っています。新築物件の工事費査定や概算段階の検討、市場動向のチェックなど業務は多岐にわたりますが、ただ幅広い建物の予算を組んでいた前職とは異なり、三井不動産特有の業態と、ゼネコンごとの特徴まで深く考慮して価格を導き出す点に難しさと面白さがあります。建設費の水準が高位で推移するなかでは、より責任の重い業務ですが、そこにプロフェッショナルとしての大きな使命を感じています。

意匠設計と積算(コスト)の両方を経験してきたため、プランや見積書を見た瞬間に「どのような空間を創り出そうとしているのか」という設計意図をいち早く理解できることが自身の強みだと感じています。プロジェクトごとに建物のグレードや事業の経緯は異なりますし、近年はアリーナやラボといった新しい付加価値を持つ分野の建物も増えています。未知の仕上げや工法が登場するため難しさはあるものの、新しい発見や知見を得られるのはこの仕事の醍醐味です。
そのため、特殊な案件も含めて広く情報を蓄積し、多方面から価格動向にアンテナを張ることを常に心がけています。さらに、発注を支援するという意味でも、「三井不動産の物件としてどうか」「コスト面で三井不動産の事業部が何を求めているか」という視点も常に大事にしています。

社内は様々な経歴を持つ個性的なプロが集まっており、各々の業務の進め方を尊重する風通しの良い環境です。私が所属するチームは早めに出勤して集中する時間を確保するスタイルが定着しており、フレックス勤務を活用して早めに退勤することもあります。おかげで犬の散歩や料理、子供の送迎など家族との時間をしっかり取れるようになり、ワークライフバランスは大きく改善しました。
業務で複雑な課題に直面した際は、複数のアプローチから客観的な答えを導き出すことを意識しています。現在はDXを活用したアナログ作業の効率化にも取り組んでおり、生み出した時間を分析や情報蓄積に充て、発注支援の手法をさらに高度化していきたいと考えています。自ら探求し、常に改善し続けること——この姿勢こそが、この仕事の本質だと感じています。
